導入事例 Canopus
HDWS-1000導入事例

このページはFDI 2005年5月号に掲載された記事を抜粋したものです。 

 


戻る 12  

Q:それではHDノンリニア編集室のコンセプトと役割をご説明ください。
N:まず、一番大切なことはSDとHDといった素材の混在が現在避けられない以上、マルチフォーマットの処理をリアルタイムで行うということにあります。また、出しもマルチフォーマットでなければいろいろな制約を受けることになってしまいます。ということになると、この混在をリアルタイム処理できるのはノンリニア編集システムでしか考えられず、また、私どもにとっては設備にかかるコストダウンも重要な条件です。それらをポイントとした上で、次に信頼性、GUIのデザインと操作性、CGなど周辺機器との親和性を考慮して機種選定しました。私どものニュース編集ブースにはノンリニア編集室もあり、以前からカノープスの編集ソフトEDIUSを使ってきました。ノンリニアでありながらVTR編集感覚に近い操作性の親しみもあり、今回、HDノンリニア編集室の4室とも全てカノープスのHDノンリニア編集システムHDWS-1000を導入しました。

編集室に置かれた
HDWS-1000の本体


デジタルマスター

Q:現在はアナログ放送のみということですが、HD制作されたコンテンツはどういう経路でマスターに送られているのでしょうか。
N:スタジオサブからのライブはHD-SDIでマスターにきていますので、アナログ(SD-SDI)のマスター列にダウンコン運用となります。HDノンリニア編集室で制作されたものは統合バンクシステムのファイリング卓で実時間をかけてサーバーにMPEGファイル化していきます。これをEDPSのプレイリストで読み出していくわけですが、サーバーはHDとSDを1回のファイリング作業で同時にファイル化していますので、送出としてはあまりHD・SDを意識せずに運用できるようになっています。現状、HD16:9素材でアナログ放送を行っていますし、2011年まではサイマル放送しなければなりませんので、文字スーパーなどは4:3にサイドカットできるように予め配慮して制作しています。
 また、マスターには地上デジタル・アナログ放送兼用のマルチレート・スイッチャが入っており、デジタル送信所が完成したら、このアウトをMPEG2のフォーマットにコンバートして送信所に送ればHD放送が可能になります。送出設備の特長は、国内初となるDS(データサーバー)レスのマスター設備(東芝)と、これも国内初の統合バンク・システム(日立国際電気)です。DSレスマスター設備は、従来であればマスター設備側のDSで各送出機器を制御しているのですが、シンプルな運用&低コストでの機器整備のために、EDPS(三菱電機)側から制御を行っています。また番組バンクは150時間のHD番組及び同時間のSD番組ファイリングが可能で、CMも同じサーバーを利用しHD・SD各1000本のCMファイリングが可能、従来は別システムとなるオーディオファイル・静止画ファイルも動画ビデオ素材としてファイリングすることで、オールインワンバンクが可能となりました。


主な使用機器
(L-1)スタジオ/サブ
HDスイッチャ:池上通信機 HSS-2000(32入力 2MK 1DVE)
HD-VTR:ソニー HDW-S2000×3
HDテロッパー:ISIS BC-9000×2
HD編集機:ソニー BVE-2000
音声ミキサ:ヤマハ DM-2000
HDカメラ:池上通信機 HDK-75EX×5 ビルドアップ2式
レンズ:フジノン HA21×2, HA18×2, HA13×1
(L-2)スタジオ/サブ(ニュース)
スイッチャ:池上通信機 TDP362
カメラ:ソニー BVP900×3
SD-VTR:ソニー DSR-2000×3, DSR-1500A×1
編集ブース:ソニー DSR-70A×6, DSR-1600×1, AJ-D455×1, BVW-75×1, DSR-2000×1, カノープス EDIUS Pro 3(ハード自社製)+DSR-45×2
HD中継車(6カメ対応)
車両:いすゞELF 4777cc 全長6.2m 発発20kVA
HDスイッチャ:池上通信機 TDP-370H
音声ミキサ:ヤマハ DM-1000
HD-VTR:ソニー HDW-S2000×1, HDW-S280×1
HDノンリニア編集室
HDノンリニアシステム:カノープス HDWS-1000×4
HDD:ACCUSIS ACUTA4 1TB SATA RAIDシステム×6
HD-VTR:ソニー HDW-S2000×4
SD-VTR:ソニー DSR-45×4
ENG
HD・HDVカメラ:ソニー HDW-730S, HVR-Z1J
DVカメラ:池上通信機 HL-DV7W×1, HL-DV5×1, DSR-390A×1, DSR-370×1, DSR-300A×1, ビクター GY-DV500×2
マスター
HD/アナログ並列マスター:東芝製 128×64マルチレートスイッチャ
DLPモニタウォール:米クラリティ製LION 67インチ・リアプロジェクタ×3, ミランダ カレイドK-2×2
統合バンクシステム:日立国際電気 HD・SD番組/各150時間, HD・SDCM/各1000本

 
戻る 12

 

Copyright © 2005 Canopus Co., Ltd. All Right Reserved.