Canopusからの提案 Canopus


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ニュース送信では、画期的な変革が実現

 残る課題は、ニュースの送信です。まず費用。衛星中継機とHDCAMを使用したときの費用は、カナダで現地のパートナーをおいたとしても、遠征費用の10億ウォン(日本円で約1億円)をはるかに超えてしまいます。また、極点では衛星の連結感度が極度に低く、太陽の黒点の影響で衛星の送受信が不安である、という専門家の助言もありました。それに加え、4:3ではなく、16:9で放映することにも問題がありました。

 そんな状況の中、突然、希望の光が射してきたのです。EDIUSが解決したのです。
 EDIUSの編集ツールについているレイアウト機能は、ただ1回クリックするだけで、16:9から4:3への高速転換が可能だったのです。この機能を利用すれば、たとえ極地で衛星中継が通じなくとも、ベースキャンプから最低の費用でニュースを送ることができる、と思いました。
 ニュースの標準制作時間が90秒なら、DVファイルでは、容量はたったの30MB。これなら韓国国内のどこにでも、30分以内での送信が可能となります。そして、ファイルはそのまま放送用テープに移しさえすればいいわけです。
 急いでカナダ最北端のベースキャンプ地であるレージャルルートに連絡を入れました。インターネット網の速度を確認するためです。しかし、ここでも問題が発生。わずか200世帯のその村には、たった一つの回線しかなく、そしてそのスピードも、ダウンロードが8KB/s、アップロードは32KB/sという貧弱なものだったのです。この速度では、韓国まで90秒で届くはずのファイルが、丸1日かかってしまいます。
 この状況について、BESCO SI社に連絡をいれると、即座に、「EDIUSのProCoderを使ってみてはどうだろう」との提案が返ってきました。
 ProCoderのコンバート機能を使い、DVファイルを5Mbpsのビットレート(一般のDVDは8Mbps)で高品質WMVに転換すれば、容量は1/5に減らすことが可能だというのです。画質については、100%は無理ながらも、80〜90%は保障されるとのことでした。
 早速、テストを行った結果は非常に満足のいくものでした。通常なら数億ウォンもかかる現場中継を1000万ウォン以下の費用に抑えることができ、さらに、その編集をパソコンで行うことが実現されたのです。
 従来であれば、この規模の放送には少なくとも4人以上の制作スタッフに1トンほどの重さの機材が必要になるはずでしたが、今回は、たった30kgのコンピューター機材で全てが解決し、その上10倍以上の費用と時間の節約を実現したのです。それはもう、画期的というほかありませんでした。




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