●シリコングリスの塗り方と冷却性能について
Firebird R7 の冷却性能は、シリコングリスの塗り方によって大きく左右されます。
Firebird R7 では、SPECTRA シリーズの GPU の冷却にも使用されている高い熱伝導率を誇る信越化学製 G-765 を採用していますが、高い粘度をもつこのグリスを取り扱うには、すこしコツがいります。
グリスはたっぷり塗ったほうが良く冷えるような気がしますが、実際にはそうではありません。グリスは、実は熱抵抗となり熱を伝えるという点では、本来ないほうがよいのです。にもかかわらず、グリスを必要とするのはなぜか?それは、接着面の状態に答えがあります。
CPU コアとヒートシンクが完全な平面同士で、かつほこり等がまったく存在しない状態であれば、グリスは必要ありません。しかし、実際には CPU コアの表面もヒートシンクも、平面になるように研磨しているとはいえ、完全な平面ではありません。この状態で Firebird R7 を装着すると、CPU コアとヒートシンクを間にわずかな隙間ができることになり、うまく熱が伝わらないことになります。このわずかな隙間を埋めるためにグリスを塗るのです。実際には、ほとんど平面に近いわけですから、そんなに多くのグリスを必要としないことがお分かりいただけると思います。
ここでは、家庭にあるものを利用してグリスを上手に塗る方法についてご紹介します。
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