Home > システム導入事例 |
− スピードが要求される報道編集において、実際にEDIUSを使ってみての感想は?
何よりもレンダリングが少なく、ストレスを感じないところが良いですね。また、回線収録や収録しながらすぐに編集していける点も確実にスピードアップに繋がっていると思います。 − たくさんのスタッフがいる中で、アナログからデジタルへの移行はスムーズに行きましたか?
やはり、リニアの方が速いといった意見もあるにはあるのですが、編集も周辺もどんどんノンリニア化していることは事実なので、運用者にはそこを理解してもらい、みんな頑張って習得して動いてくれています。「自分にはノンリニアの方が合っている」といってくれる人間もいますね。
−
これからも、色々なフォーマットが出てくるかと思いますが、業界の将来を見据えたときに、システムに期待する部分は?
テープ時代も、これからのファイルベースを迎えても、ノンリニアメーカーそれぞれの独自フォーマットがあるためなかなか統一は難しいと思います。用途的に得意・不得意もありますから偏るのも良くないと思います。ある程度の混在は仕方ないと思います。多数のフォーマットが存在すると言うことは、コーディング作業を必要とすることは確かですが、今後もいろいろなフォーマットでの入力は対応しなくてはならないと思います。
− EDIUSを実際に使ってみて、よかったと思える機能などはありますか?
報道特有の面からいうならば、モザイク処理などは簡単にできると思います。現場の人間も「これは使いやすい」と評価も高いです。また音の処理も好評です。モザイクと音、それらの処理が簡単にできることは重要になってきており、それらがスムーズに出来る点は非常に良いと思います。他メーカーの製品には、そうした機能がないものもありましたので。
− その他は如何ですか?
もう一つ大きな要因としては、これまで朋栄さんのVWSをずっと使っていまして、今回もVWSを導入するということになったのですが、カノープスのシステムではVWSとの連携が取れるのも良かったと思います。これまでのノンリニアシステムでは、どうしてもイメージファイルに変換して貼り付ける必要があり、ファイル名の付け替えの手間などで時間がかかっていました。EDIUSなら、タイトルCGとして作ったものが、作ったままの名前で、サムネイルを見ながら取り込んでいけて便利です。これは、報道などから上がっていた要望でしたので、これも、強力な連携の1つかなと思っております。
− ところで、記者さんにノート型編集機:REXCEED LT100を持たせているのは、どういった考えからでしょうか?
スペース的に編集室を増設することが非常にむずかしくて、また、報道なのでニュースの前の時間には、同時に何ブースも使いたいとなります。本格的な編集室の増設がむずかしい中、ノートPCによる編集方法を採用してみようということになりました。カノープスではノート型の編集端末をお持ちでしたし、編集ブースとはいわないまでも、編集できる環境の数を増やすことは可能かと思ったわけです。 それと、プレビュー環境としても活用できています。以前からノートPCを使ってプレビューをするということはしていましたので、プレビューをするのであれば、簡単な粗編集ぐらいはしてもいいのではないか、ということになったわけです。
− 記者さんはすぐに編集が可能でしたか?
もちろん、いままで編集作業がメイン業務ではない記者に、いきなり本格的な編集をしろとは言えませんが、撮影してきた素材をプレビューしながら、不要な部分を落としていけば、編集マンも楽になり、時間短縮にもなる、という話をしましたところ、報道でも結構、乗り気になってくれました。とりあえず、報道記者用に端末としてそれなりの台数を入れることになりました。 ただ、まだ入れたばかりですので、今後の運用は少しずつ進めていこうと思っています。軌道に乗れば、かなりの戦力になると思います。
− カノープスに対して、今後、もっとこういう風にして欲しいと言った要望はありますか?
これまでのスタンドアローン運用の時には、いわゆるエクスプローラみたいな運用でもかまわなかったのですけれども、複数の人間がどこの端末からでも覗けるようにしたりとか、いつでも見たりとかいった状況が望まれますので、共通画面としては、ちゃんと管理された画面でないと、簡単に名前を書き換えられたりとか、どこに登録されたのかがわからなくなったりとかいったリスクのないようなソフトを作らなければならないわけです。現状では根本的に、それがないという状況ですので、そこはぜひ、お願いしたいところではあります。
−
他局に先立ってHDの運用を開始された貴局から、これからHD環境を導入されようとする局などに対して、メッセージをお願いします。
皆様、勉強されて、いろいろと構築案をお持ちだとは思うのですが、やはり、段階的に移行していくとなると、既存の運用に縛られるといったことがどうしても出てきますので、思い切った方向修正というのは難しいと思うのです。 − 実際に、HD化してよかったと思われますか?
今やらないと、この先当分我々の局もできないであろうという思いはありました。報道とは「慣れたテープ運用でこのままずっと行きますか?」と何度も話し合いました。今のままで、10年、15年とやっていくのか、ということになったときに、さすがに報道でも、テープレス化への移行を目指そう、ということになったわけです。 ある程度の苦労は覚悟の上でした。報道資産としては、データがちゃんと管理できないと宝の持ち腐れです。アーカイブを入れるにしても、ちゃんと管理をして、すぐに検索できて、すぐに取り出せる、品質を劣化させずに登録しておきたい、などのの思いがありました。
【システム構成図】
|
|||||||