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導入したK2 EDIUS Shareの具体的なシステム

カノープスのHDWS-3000の編集システムは、「新NL(ノンリニア)Edit Room」と呼ばれるところに5式入れてあります。渡り編集をするときに、他のところに行ったらできない、といった状況をなくすため、全部同じ機能にしてあります。その他に、報道部に同様のHDWS-3000のシステムを1式、「1Mサブ」と呼ばれているスポーツサブにHDWS-1000を1式入れてあります。このシステムはデジタルFPUやHD回線からの定時収録に使用しています。NNN24のCSの定時配信を1日2回15分間HDで素材受けしています。収録開始(Ingest)と同時に各HDWS-3000で編集が開始出来き、追いかけ編集が可能になっています。Jリーグ戦(浦和レッズや大宮アルディージャの試合)、夏の高校野球中継もサーバーに取り込み、複数のHDWS-3000で同時に同一素材の編集が可能で非常に効率が上がり、今では無くてはならない機能の一つです。

新NL Edit Room
これらのシステムはすべてFibre Channelで結ばれていて、サーバーへ繋がっています。ギガビットEthernetでも接続されていて、GRID-MF32HDXというラムダシステムズ社のCGシステムで作ったアルファチャンネル付きのデータをCGサーバー経由でゲートウェイサーバーに入れて、それを各編集室から引っ張ってくる仕組みも作っています。カノープスさんとラムダさんとでオプション機能として、CGテロッパーと完全に連携させて、今までのリニア的なCGと同じような感覚で使えるように作り込んでもらっています。 ストレージは400時間分を用意しましたので、本格運用を開始して2ヶ月くらいしか経っていませんが、その間のものは全部とってあります。消去に関してもカノープスさんが「オートデリートマネージャ」という機能を提案してくださいました。これで2ヶ月の保存期間が過ぎた後、要らないものを順次自動消去していく仕組みを運用していきたいと考えています。

サーバーとストレージ
個々のシステムには武蔵社のMKB-88が接続されていますので、ノンリニアに不慣れな人でもリニアと同じ感覚で編集できるようになっています。

Edit Room1〜Edit Room5
部屋ごとに色分してあるが仕様は全て同じ

HDWS-3000の上には
HDW-1800やHDSC1

卓上にはMKB-88や波形モニター

回線収録用のHDWS-1000

報道フロアにもEdit Roomと同じシステム

システムブロック図
(クリックすると拡大します)


K2 EDIUS Shareと今後のシステム改善

今はEDIUSのバージョンが4.0なのですが、4.5からは編集マンごとに設定を保存できるようになったそうですので、期待しています。それとアクセス権限やログイン管理といったセキュリティ関連や、アーカイブや検索の機能などを付けられないか検討しています。
それとサブへの持って行き方も検討しています。うちの場合にはテープの一本化という作業をしていました。これは、情報番組を例にしますと、番組内のコーナーごとに使う各VTR素材を順に、1本のテープの中に収録して用意おいて、それをサブから出すということをしているのです。そのため、今はこのフローに合わせるために一旦テープに戻している状態です。素材サーバーから送出サーバーへ転送し、VTRと同じようにコントロールすることを考えています。
これらを実現するのが具体的にいつということは決まっていませんが、アーカイブや送出サーバーについては前倒ししていって、できるだけ早い時期に実施して、他の局より早く実現したいと思っています。それができるのも、こうしたK2 EDIUS Shareという核があるからこそだと思っています。


スタジオ収録のHD化について

スタジオ収録と再生でもHD化することになったのですが、こちらも結局HDCAMに統一しました。そしてSDのリニア編集からHDのノンリニア編集への移行の部分はカノープスさんのHDWS-3000を使うことになりました。
それとオンエア同録についてですが、今まではベータカムを使用していましたが、二次利用でHD放送しようとすると4:3の四角い枠ができてしまう上に、SD画質の悪さも目立ってしまいます。これもタイミングよくソニーのHVR-1500が出て、カノープスからもADVC-HDM1という良いものが出ましたので、これを採用しました。HD-SDIから小さなカセットに276分まで次々に録っておけるようになったわけです。HDクオリティで、省スペース、テープ代も安いですので、逐次切り替えていきます。


テレビ埼玉としての展望

今後の展望としては、K2 EDIUS Shareの400時間素材サーバーを核とした、各サブの送出サーバーによる局内テープレス運用やアーカイブの構築、本システムを使用したホームページや携帯に番組、ニュース素材の素早い動画配信などを連動させたシステム作りをしていきたいと思っています。


株式会社テレビ埼玉
http://www.teletama.jp/
〒330-8538
埼玉県さいたま市浦和区
常盤6-36-4
電話:048-824-3131

「テレ玉」の愛称で親しまれている埼玉県の独立UHF局。2005年12月から地上デジタル放送を開始。HD放送だけでなくワンセグデータ放送連動番組など、最先端の技術を活かした番組制作に積極的に取り組んでいる。


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