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音ずれが発生する仕組みは、大きく3通りにわかれます。
Video for Windows(VFW)によるもの
VFWはWindows 3.1に動画再生機能を追加することを目的で用意されました。当時はPCのスペックも低くハードディスクの容量も少ない(100MB前後が主流)ことから、フレームレートを厳密に考える必要もなく、音ずれが発生する条件も整いにくい状況にありました。しかし、PCのスペックが向上しハードディスクも劇的に増加することで、問題が表面化します。
VFWは動画のフレームレートを30fpsとして扱っていました。しかし、実際には29.97fpsで動画データが入力され、ここでつじつまが合わなくなります。30fpsでキャプチャすると29.97fpsとの誤差が溜まるため、30秒前後ごとに意図的に1フレームとりこぼします。これによりフレームの整合性を保つように作られているのですが、これがあだになり音ずれの原因となることがあります。
Windowsによるもの
仮想メモリとディスクの先読みを有効にしたままAVIファイルを再生すると、しばらくして映像データの読み出しが間に合わなくなります。映像データの読み出しが間に合わないと、そのフレームの出力はやめて次のフレームが読み出されます。これが蓄積されて数分から数十分経過すると、音声より映像が先行する現象が発生します。
サウンドカードによるもの
サウンドカードは音声データを再生するときに、そのサンプリングレートからクロックを生成します。映像の周期(29.97fps)とはまったく無関係にクロックが生成されるため、サウンドカードのクロック生成精度が低いと、再生時間が伸び縮みすることがあります。これが元で音ずれが発生します。
次の設定を行った上で再生していただきますと、仮想メモリを使用しないことでディスクからスムーズに音声データを読み出すことができるようになり、音ずれを防ぐことができる可能性がございます。なお、こちらの設定を行っても状況が改善されないのであれば、サウンドボードを交換することで解消することもございます。
●仮想メモリを使用しない
[コントロールパネル]−[システム]−[パフォーマンス]−[仮想メモリ]を開き、「自分で設定する」を選びます。
「仮想メモリを使わない」にチェックします。
Windowsを再起動してください。
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