スキャンコンバータ SSC120EX 　パソコンのディスプレイ画面をテレビに映し出すスキャンコンバータ。 　コントロールソフトの"マウス追跡モード"では、マウスポインタの動きに沿ってテレビ表示画面が動くなど、会議室に持ち込んだノートパソコンとテレビを接続してのプレゼンなどに便利。 　USBバスパワーにより、専用の電源を必要としないという点も、出先などでは重宝する嬉しい機能だ。

　早速到着した現物は、かなりコンパクト。ちょうどタバコの箱を一回り大きくしたくらいだろうか、ヘアライン仕上げで銀色に輝き、なかなか高級感もある。
　接続は、パソコン本体とディスプレイの間にSSC120EXを割り込ませる形となる。パソコンの筐体を開けたりする必要もなく、ドライバーのインストールすら必要ない手軽さだ。電源は、USBケーブルによってパソコンから供給されるため、あのでかくて重い電源ユニットがいらず、コンセントが足りなくなる事がないのが、なにより嬉しい。
あとは、SSC120EXのビデオ出力とビデオデッキ（またはビデオカメラ）を接続してやれば、あっというまにパソコンのデスクトップ画面を録画（あるいはテレビ画面への表示が）できる環境が出来上がるというわけだ。
　私の場合は、やはりカノープスのテレビチューナーボードMTVX2004と組み合わせることで、遊んでいるゲームを、その遊んでいるパソコンで録画し、これまたカノープスのEdius2.0というビデオ編集ソフトで編集するという、カノープスづくめの録画システムを構築してみた。
　はやる期待に胸を膨らませ、録画状態にしてからゲームを起動。ひとしきりプレイしてから、再生してみると……当たり前のことではあるが、きっちりと自分のゲームプレイが録画されていた。これで、簡単お手軽な、ゲーム録画環境が出来上がった。あとはビデオ編集ソフトのEdius2.0で編集して公開するだけだが、その話はまた別の機会にでも。

マウスと比べると、コンパクトさが良く分かる

　先にSSC120EXは、パソコン本体とパソコンディスプレイの間に割り込ませると書いたが、それによる画質の劣化を心配する方も多いのでは？
　実のところ、私も当初はそういう不安があったのだが、ディスプレイに出力される映像には、何の劣化もなく、まったくの杞憂であった。考えてみれば、接続しただけで画質が悪くなってしまうような製品を、あのカノープスが発売するはずもないのだが。

　私のように、ゲームのプレイ画面を録画するというのは、かなり特殊な使い方ではあるが、たとえば外部モニタ出力のあるノートパソコンに接続すれば、会議室のテレビなどに資料を映し、より効果的なプレゼンができるだろう。
　デモンストレーション会場などで、オペレーターが操作するパソコンの画面をテレビモニタに映して、来場者に見てもらいながら説明するなどといった使い方も考えられる。
　もっとパーソナルな使い方としては、パソコンに取り込んだ写真やムービーなどを、テレビに表示して家族で鑑賞するなどというのもありそうだ。
　アイデア次第で、もっと多くの使い方が生まれてきそうなカノープスのSSC120EXは、個人のものであったパソコン環境を、より多くの人に見てもらえる環境へと移行させることができるツールであるといえる。

　ところで、本体が小さくて軽いのは良いのだが、そのせいでケーブル類を接続した状態で机の上などに置くと、一方が浮き上がってしまい、若干座りが悪くなってしまうのは痛し痒しといったところか。

　カノープスからは、パソコンの拡張スロットに挿入するタイプのスキャンコンバータ「SSC100」という製品も発売されている。
　パソコン周りをすっきりさせたいという方には、こちらの方がお勧めだ。
　ちなみに、パソコンゲーム専門情報サイトforGamer.netでは、このSSC100とビデオカメラを接続して、高画質で迫力あるゲームプレイを録画、公開している。
　編集部が、多くの製品の中からカノープスSSC100を選んだことからも、その性能やコストパフォーマンスの高さはお分かりいただけるのではないだろうか。
　SSC100に関する詳細は、「こちら」で。