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「YUV<->RGB変換を150%でクリップする」にどんな効果があるのでしょうか?
FAQ ID 000123 作成日: 1999/12/02  更新日: 1999/12/02
「YUV<->RGB変換を150%でクリップする」にどんな効果があるのでしょうか?
 ビデオ編集の際に映像の輝度や色情報が失われる場合、それを軽減します。

 当社のDVコーデックでは、YUV<->RGBの変換にITU-R.BT601規格に準拠した計算式をそのまま用いています。このとき通常の設定では、0IREの黒はRGB(16,16,16)に、また100IREの白はRGB(235,235,235)に変換されます。したがって0IREを下回る暗い画像や100IREを超えた明るい画像が入力された場合でも、ある程度の範囲であれば、RGBの画像へ変換した後に編集処理を行ない、DVに再変換*1した結果を元の映像の色と輝度に戻すことが可能です。

 しかし、DV圧縮された映像素材によってはYUVからRGBに変換する際にRGBで表現可能な上限値を超えてしまうことがあります。このような場合に通常の設定ではRGBで表現可能な最大の(最も近い)値に変換されるため、再びDV圧縮*2する際に映像の輝度や色情報が失われてしまいます。これを回避するため、カノープス独自の設定として「YUV<->RGB変換を150%でクリップする」を用意しています。この設定を有効にすることで、輝度の高い映像の情報を極力失うことなくYUV<->RGB変換を行なうようにします。

 また、MediaStudio ProやPremiereなどのビデオ編集ソフトでCGや外部で生成された静止画像を使用する際にはRGB(16,16,16)からRGB(235,235,235)の範囲に納まるようにフィルタ処理(コントラストを落とす)を行なった素材を使用すると、より正確な映像を生成することができます。このときにRGBで(240,240,240)を超える値がある素材を使用する際には必ず「YUV<->RGB変換を150%でクリップする」の設定を無効にしてください。

「YUV<->RGB変換を150%でクリップする」は以下で設定することができます。

●DVRex-M1/RT RexEdit
[設定]−[DVRexのプロパティ]−[圧縮伸張設定]タブの[色変換]

●DVStorm-RT StormEdit
[設定]−[DVStormのプロパティ]−[圧縮伸張設定]タブの[色変換]

●DVRaptorシリーズ RaptorEdit [設定]−[DVRaptorのプロパティ]−[詳細設定]タブの[色変換]

●EZDVシリーズ EzEdit
[設定]−[EZDVのプロパティ]−[詳細設定]タブの[色変換]

●MediaStudio Pro 6.0J/5.xJ(Video Editionを含む)/Premiere5.xJなど
[コントロールパネル]−[マルチメディア]−[デバイス](Windows 95は[詳細設定])−[ビデオ圧縮Codecs]に登録されている[Canopus DV compressor and decompressor]または[Canopus DV Codec]のプロパティを開き[設定]をクリックしてください。DVRex-M1/RTでは[圧縮伸張設定]タブの[色変換]、DVRaptorでは[詳細設定]タブの[色変換]で設定することができます。

*1・・・MediaStudio ProやPremiereなどの一般的なビデオ編集ソフトはこのようにRGBの色空間で映像の加工を行ないます。RexEditやRaptorEditはYUV<->RGB変換を行なわずに直接YUVの色空間で映像を処理しますので、YUV<->RGB変換による影響を受けることはありません。


*2・・・YUVの画像を圧縮します。したがって、RGBをDVに圧縮する時には大まかにいうとRGB->YUV->DVのように変換されます。


■FAQ ID 000123 に該当する製品名
DVRex-M1  DVRaptor  DVRex-RT  RaptorEdit  DVRex-M1 New Edition  DVRaptor 2000  DVRaptor for DVCPRO New Edition  DVRex-RT Professional  DVStorm-RT/Light  DVRaptor II  EZDV II  DVRaptor II for DVCPRO  EZDV  EZDV SX  DVRaptor-RT/Light  DVStorm2 for DVD/Light  DVRaptor New Edition  DVStorm2/Light