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ProCoder3 目的別設定の手引き書

ここでは、ソース映像ファイルをターゲット映像ファイルに変換するに当たっての個別設定について記載しています。設定はNTSC(主に日本とアメリカで用いられているビデオスタンダード)を基本としています。ソース映像またはターゲット映像としてPAL(ヨーロッパ圏)方式の映像ファイルを扱う場合には、必要に応じて設定項目のNTSCをPALに切り替えてください。NTSCとPALの相違点は主にフレームレートとアスペクト比(ビデオ/ピクセル)です。

 また、ここで取り上げた設定は、ターゲットプリセットだけでは不十分と思われる内容に関してのみです。ここに記載されている情報以外については、ProCoder3のマニュアルを参照してください。

 個別設定については、必要に応じて複数の設定をProCoder3にバッチ処理設定し、一度に変換させることが可能です。

 
4.素材をRealMedia Videoに変換する場合
  • 設定項目

     ソース映像を、CD-ROMやWeb用最終映像ファイルに変換する設定です。Windows OS、MacOS X、Linux/Unix用X-Windowなど様々なプラットフォームで再生可能なプレイヤーがダウンロード可能ですが、ほとんどのOSにはプレイヤーが標準インストールされていません。

    RealMedia Videoの特徴は他の変換形式と比較して、ビットレートを落とした映像であっても比較的きれいな画質を保てる点です。

     RealMedia Videoファイルは用途によって様々に設定を変更しなければならないため、ターゲットプリセット選択画面で、

    [Web]-[RealMedia]-[RealMedia10-ダウンロード-1Mbps]

    を選び、これをカスタマイズします。

     最初に

    [ビデオ-基本]

    を設定します。

     RealMediaには何種類かの専用コーデックがありますが、プレイヤーをダウンロードしなければほとんどのユーザーは再生できないため、常に最新のコーデックを選ぶようにします。

     [2パスエンコーディング]にチェックが入っていると、ProCoder3は映像を解析して要素の動きを確認してから実際のエンコード作業を行います。一般に、1パスエンコードよりも2パスエンコードのほうが高品位な映像が得られます。

     [ビデオ-幅]および[ビデオ-高さ]は、変換後のビデオの縦横サイズを表します。

    4:3の画角を持ったソース画像の場合は、160×120ドット〜640×480ドットがよいでしょう。この場合、アスペクト比はビデオ=4:3、ピクセル=1:1になります。

     16:9の画角を持ったソース画像の場合は、320×180ドット〜1920×1080ドット程度がよいでしょう。この場合、アスペクト比はビデオ=16:9、ピクセル=1:1になります。

     [エンコーダ]は、RealVideoエンコーダの中のどれを使うかを選択します。ほとんどの場合、最新のRealVideo10で問題ないでしょう。古いRealVideoプレイヤーでも再生を行わせたい場合は、RealVideo8を選択します。

     [ビデオモード]は、エンコードエンジンの動作モードを決定します。「滑らかな動き」はフレームレート優先で、要素の動きが速い場合でも圧縮率を上げてフレームレートを維持しようとします。「はっきりとした画像」はフレームレートを犠牲にして画質を向上させます。「スライドショー」は数秒に1回づつフレームを更新するような動作にします。「通常」はこれらを切り替えながらエンコードを行いますが、特定の動作を指定したほうがエンコーダの動作は明確になります。

     次に、

    [オーディオ-基本]

     を設定します。

     [オーディオタイプ]は、ソース映像ファイル内の音声トラックが、音声(話し声)と音楽のどちらが中心かを指定します。

     次に、その他の設定を行います。

     [プロファイル-ストリーム]は全体のビットレートについて、[平均ビットレート(Kbps)]と[最大ビットレート(Kbps)]を指定します。最大ビットレート(fps)は、CBR(固定ビットレート)モード時は設定できません。

     [プロファイル-ビデオ]の[最大フレームレート(fps)]には、ビットレートを上昇可能な場合の上限値を設定します。ソース映像内の動き要素が少ない場合等で、圧縮に余裕のあるビットレートが設定されている場合には、最大フレームレート(fps)までフレームレートが上がります。

     [ビットレートモード]は、CBR(固定ビットレート)モードかVBR(可変ビットレート)モードかの選択を行います。

     [プロファイル-オーディオ]は、音声のビットレートを指定します。モノラル・ステレオ・5.1チャンネルのチャンネルモードとビットレートが事前にセットされています。




  • 動きの速いSD映像をブロードバンド用RealMedia Videoに変換する場合の例

     この例の場合、テレビ放送とほぼ同等の画質をパソコン上で再現できます。Web配信、CD/DVD用PCコンテンツとして利用できます。

    出力-2パスエンコーディングチェックを入れる
    ビデオ-幅640ドット
    ビデオ-高さ480ドット(4:3)または360ドット(16:9)
    ビデオ-エンコーダRealVideo10
    ビデオ-ビデオモード通常、または滑らかな動き
    オーディオ-オーディオタイプ音楽
    プロファイル-平均ビットレート(Kbps)3Mbps
    プロファイル-最大ビットレート(Kbps)6Mbps
    プロファイル-最大フレームレート(fps)29.97
    プロファイル-ビットレートモードVBR-平均ビットレート
    プロファイル-エンコーダ64Kbps〜128Kbps Stereo Music-RealAudio10
    詳細セットアッププロファイル-ビデオ
    秒数/キーフレーム3

    ※滑らかな動きを設定した場合、解像度が低下する場合があります。

    ※ソース映像の内容によっては、コマ落ちが発生する場合があります。




  • 動きの遅いSD映像をブロードバンド用RealMedia Videoに変換する場合の例

     この例の場合、テレビ放送とほぼ同等の画質をパソコン上で再現できます。Web配信、CD/DVD用PCコンテンツとして利用できます。

    出力-2パスエンコーディングチェックを入れる
    ビデオ-幅640ドット
    ビデオ-高さ480ドット(4:3)または360ドット(16:9)
    ビデオ-エンコーダRealVideo10
    ビデオ-ビデオモード通常、またははっきりした画像
    オーディオ-オーディオタイプ音楽
    プロファイル-平均ビットレート(Kbps)2.5Mbps
    プロファイル-最大ビットレート(Kbps)4Mbps
    プロファイル-最大フレームレート(fps)29.97
    プロファイル-ビットレートモードVBR-平均ビットレート
    プロファイル-エンコーダ64Kbps〜128Kbps Stereo Music-RealAudio10
    詳細セットアッププロファイル-ビデオ
    秒数/キーフレーム3

    ※ソース映像の内容によっては、コマ落ちが発生する場合があります。




  • HD映像をブロードバンド用RealMedia Videoに変換する場合の例

     この例の場合、デジタル地上波放送とほぼ同等の画質をパソコン上で再現できます。Web配信、CD/DVD用PCコンテンツとして利用できます。ただし、動きの速いソース映像ではコマ数が若干減少したり、要素の動きが激しい部分でディティールが損なわれたりする場合があります。

    出力-2パスエンコーディングチェックを入れる
    ビデオ-幅1280ドット
    ビデオ-高さ720ドット
    ビデオ-エンコーダRealVideo10
    ビデオ-ビデオモード通常、またははっきりした画像
    オーディオ-オーディオタイプ音楽
    プロファイル-平均ビットレート(Kbps)5Mbps
    プロファイル-最大ビットレート(Kbps)10Mbps
    プロファイル-最大フレームレート(fps)29.97
    プロファイル-ビットレートモードVBR-画質優先
    プロファイル-エンコーダ128Kbps〜192Kbps Stereo Music-RealAudio10
    詳細セットアッププロファイル-ビデオ
    秒数/キーフレーム3

    ※規定値では、平均ビットレートの上限は5Mbps、最大ビットレートの上限は10Mbpsです。




  • ナローバンド用RealMedia Videoに変換する場合の例 ※動きのスムーズさ優先

    この例の場合、ISDN1B(64Kbps)程度の帯域で映像や動きの雰囲気を伝えることができます。

    出力-2パスエンコーディングチェックを入れる
    ビデオ-幅160ドット
    ビデオ-高さ120ドット(4:3)
    ビデオ-エンコーダRealVideo10
    ビデオ-ビデオモード滑らかな動き
    オーディオ-オーディオタイプ音声
    プロファイル-平均ビットレート(Kbps)48Kbps
    プロファイル-最大フレームレート(fps)29.97fps
    プロファイル-ビットレートモードCBR
    プロファイル-エンコーダ6.5Kbps Stereo Music-RealAudio10




  • ナローバンド用RealMedia Videoに変換する場合の例 ※画質優先

    この例の場合、ISDN1B(64Kbps)程度の帯域で、コマ数を犠牲にしてある程度の画質を保つことができます。

    出力-2パスエンコーディングチェックを入れる
    ビデオ-幅160ドット
    ビデオ-高さ120ドット(4:3)または90ドット(16:9)
    ビデオ-エンコーダRealVideo10
    ビデオ-ビデオモードはっきりした画像
    オーディオ-オーディオタイプ音声
    プロファイル-平均ビットレート(Kbps)48Kbps
    プロファイル-最大フレームレート(fps)29.97fps
    プロファイル-ビットレートモードVBR-画質優先
    プロファイル-エンコーダ6.5Kbps Stereo Music-RealAudio10




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  • インデックス(製品情報) 特長 仕様 動作環境