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ProCoder3 目的別設定の手引き書

ここでは、ソース映像ファイルをターゲット映像ファイルに変換するに当たっての個別設定について記載しています。設定はNTSC(主に日本とアメリカで用いられているビデオスタンダード)を基本としています。ソース映像またはターゲット映像としてPAL(ヨーロッパ圏)方式の映像ファイルを扱う場合には、必要に応じて設定項目のNTSCをPALに切り替えてください。NTSCとPALの相違点は主にフレームレートとアスペクト比(ビデオ/ピクセル)です。

 また、ここで取り上げた設定は、ターゲットプリセットだけでは不十分と思われる内容に関してのみです。ここに記載されている情報以外については、ProCoder3のマニュアルを参照してください。

 個別設定については、必要に応じて複数の設定をProCoder3にバッチ処理設定し、一度に変換させることが可能です。

 
5.素材をFlashビデオファイルに変換する場合
  • 設定項目

     ソース映像を、CD-ROMやWeb用最終映像ファイルのほか、Adobe Flashのコンポーネントとして利用する場合の設定です。SWF形式を再生するためには、FlashプレイヤーまたはFlashプラグインが必要になります。

     圧縮は他のエンコード方式と比べて比較的荒い画質になりますが、近年、Webを中心として多く利用されている形式です。

     Flashビデオ形式の変換を行う場合は、ターゲットプリセット選択画面で

    [システム]-[Flashエクスポータ]

     を選び、これをカスタマイズします。

     最初に

    [ビデオ-基本]

     を設定します。

     [ビデオ-幅]および[ビデオ-高さ]は、変換後のビデオの縦横サイズを表します。

    4:3の画角を持ったソース画像の場合は、160×120ドット〜640×480ドットがよいでしょう。この場合、アスペクト比はビデオ=4:3、ピクセル=1:1になります。

     16:9の画角を持ったソース画像の場合は、320×180ドット〜1920×1080ドット程度がよいでしょう。この場合、アスペクト比はビデオ=16:9、ピクセル=1:1になります。

     [フレームレート(fps)]は、Flashビデオでのフレームレートを指定します。一般的にはNTSCビデオのフレームレートは29.97fpsですが、Flashビデオコーデックの再生はCPUパワーを消費しますので、15fps程度を基準に考えたほうが良いでしょう。全体的に市場のパソコンスペックが上がったことを確認できたら、29.97fpsにします。

     [マルチプレクサタイプ]は、Flashビデオをどの形式で出力するか決めます。SWFはFlashプレイヤーでそのまま再生できる形なので、そのまま再配布が可能です。FLVはFlashへの外部ファイルなるため、インターネットを通じた配信以外には使えません。

     [ビットレート(Kbps)]は、映像に関わるストリームもビットレートを決めます。Flashビデオは他の圧縮形式とは若干異なる特性を持っており、低ビットレートでは画面が粗くなりがちなので、少し高いビットレートを指定するように心掛けます。

     [パス数]が1の場合は1パスに、2の場合は2パスになります。2パスでは最初にソース映像内の動き要素を検出し、それに応じたビットレートや圧縮アルゴリズムで変換を行います。

     次に、

    [オーディオ-基本]

     を設定します。

     [オーディオ圧縮]は、MP3に固定されています。

     [オーディオビットレート(Kbps)]は、音質に影響を及ぼします。CD並み=256Kbps〜128Kbps、FMラジオ並み=64Kbps〜32Kbps、AMラジオ並み=16Kbps以下となります。

     [サンプルレート(KHz)]も、音質に影響を与えます。CD並み=44.1KHz、FMラジオ並み=22KHzとなります。

     [チャンネル]は、1のときモノラル、2のときステレオとなります。




  • SD映像をブロードバンド用Flashビデオに変換する場合の例 その1

     この例の場合、テレビ放送より若干劣る程度の画質をパソコン上で再現できます。FLV形式の出力であればWeb配信用、SWF形式の出力であればWeb配信用及びCD/DVD用PCコンテンツとして利用できます。

    ビデオ-幅640ドット
    ビデオ-高さ480ドット(4:3)または360ドット(16:9)
    ビデオ-フレームレート15fps
    ビデオ-マルチプレクサSWFまたはFLV
    ビデオ-ビデオビットレート(Kbps)5Mbps〜10Mbps程度
    ビデオ-パス数2
    オーディオ-オーディオ圧縮MP3
    オーディオ-サンプルレート(KHz)44.1KHz

    ※ビットレートを上げても、動きの速いシーンでは、画面全体にブロックノイズが現れる場合があります。




  • SD映像をブロードバンド用Flashビデオに変換する場合の例 その2

     この例の場合、テレビ放送よりかなり劣りますが、Webリッチコンテンツとして一般的に使われている映像画質が得られます。FLV形式の出力であればWeb配信用、SWF形式の出力であればWeb配信用及びCD/DVD用PCコンテンツとして利用できます。

    ビデオ-幅320ドット
    ビデオ-高さ240ドット(4:3)または180ドット(16:9)
    ビデオ-フレームレート15fps
    ビデオ-マルチプレクサSWFまたはFLV
    ビデオ-ビデオビットレート(Kbps)512Kbps〜1Mbps程度
    ビデオ-パス数2
    オーディオ-オーディオ圧縮MP3
    オーディオ-サンプルレート(KHz)44.1KHz

    ※動きの速いシーン、及び画面要素の多いシーンでは、画面全体にブロックノイズが現れる場合があります。

    ※ビットレートとビデオの幅・高さを大きくすることでハイビジョンサイズに対応させることも可能ですが、ビットレートを大きくしても画面全体にブロックノイズが現れる場合があります。これは、圧縮コーデックによる制限です。




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  • インデックス(製品情報) 特長 仕様 動作環境