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TVチューナーボード
MTVX2004
パソコンでテレビを楽しむためのボード。拡張スロットに挿すだけで、今日からテレパソに大変身。
各種のノイズリダクション機能を搭載し、"見る"だけでなく"録る"のにもこだわった、カノープスならではの高画質は、パソコン雑誌の折り紙つき。
映像(Sビデオ端子)&音声入力もできるので、VTRデッキなどの接続も可能と、使い方は無限大。 |
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テレビ番組なんて、テレビで見ればいいじゃない…… 多くの方がそう思っているに違いない。もちろん私だってそうだった。テレビチューナーカードや、テレビ視聴のできるパソコンが発売されるたびに、なんでパソコンでテレビを見なければいけないんだろうと、不思議に感じていたものだ。
ところが、ひょんなことからテレビチューナーボード「MTVX2004」の原稿を書くこととなった。
送られてきた梱包を解き、見た目よりもずっしりと重いボードをパソコンのスロットに挿し、テレビのアンテナ線をボードに接続。コントロールソフトのFEATHER
2004をインストールし、簡単な調整を行った後、とりあえずテレビ番組を表示させてみた。
拍子抜けするほどあっけなく、パソコンディスプレイの片隅にテレビ画面が表示された。ほー、結構きれいに映るじゃない、などと思いながら丁度放映されていた大相撲を視聴していたのだが、はっと気が付くと1時間以上も見入っていた。しかも、その間にメールのチェックをし、仕事がら必要なゲーム関連ホームページの閲覧、原稿執筆などという日常の作業をこなしながら。 ……これって、物凄く便利?
目からウロコが落ちるとは、まさにこの事、前言撤回である。FEATHER 2004の設定で、画面を常に前面に表示させるようにして、テレビを見ながら他の作業をこなす「ながら作業」が実に良い。
動画を表示させながらの作業では、パソコン全般のパフォーマンスが落ちるのではないかと心配する方もいるかもしれない。だがMTVX2004は、パソコンに負荷を与えるような作業をボード上で処理する、ハードウェアエンコーダーを搭載しているので、まったくストレスを感じずに作業を行える。
もちろん、テレビを見ながら3DCG制作作業でも行えばパフォーマンスは落ちるかもしれないが、メールチェックやホームページの閲覧、テキストを書くといった作業くらいなら、まず問題なさそう。
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パソコン画面に映したテレビ番組。表示の大きさはお好みで設定可能 |
また番組の録画機能も付いており、これがまた便利なのだ。「あ、ここ録画しておきたい!」と思った瞬間から、ボタンクリック一発で録画が可能で、ハードディスクの空き容量さえあれば何時間でも録画できる。私は、トイレに立ったときに録画しておくようにしている。こうすれば見逃したシーンも、次のCMの間に見ることができる。
動画の録画だけでなく、スクリーンショット撮影機能もあり、これまたクリック一発で好きなシーンを撮影することができる。懸賞の応募先画面や、番組中に表示されるURLなどを撮影しておけば、メモ帳とペンを探している間に画面が消えてしまった、などという失敗もない。料理番組のレシピ画面を撮っておいたりするなんていうのも良さそうだ。
パソコンの横にテレビがあるからいらない、と考えている方も多いだろう。しかし、ディスプレイの横にテレビ画面があると視線の移動が激しいので、「ながら作業」はかなり作業効率を落としてしまう。
だが、ディスプレイ画面の片隅に表示させておくと視線の移動が少ないので、効率よく作業が進められる。作業中に、本腰を入れて番組を見たくなったらフルスクリーン表示させることもできると、とにかくテレビがパソコンで見られると、思いのほか便利である。これは間違いない。
気になる画質だが、アスキー発行のパソコン雑誌月刊アスキープラス創刊号(2004年5月号)では、栄えあるBestBuy賞に輝いているほどなので、その点の心配はまったくない。ノイズリダクションやゴーストリデューサーといった、テレビ画面の映りをきれいにしてくれる画質補正機能がついており、それをチャンネルごとに設定できるので、テレビの映りを気にする方にも納得のいく調整が可能だろう。
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テレビを見ながらの、「ながら作業」 |
ただ少し気になったのは、FEATHER 2004をインストールすると、AVIやWMV、ASFといった形式のムービーファイルをデフォルトで関連付けてしまうことだ。
それまでメディアプレイヤーで見ていたムービーが、突然FEATHER2004で再生されるようになると、初心者はびっくりするかもしれない。
また、自分好みのムービープレイヤーで再生されるように設定していた人にとっても、設定しなおすという手間をかけさせる事となりかねず、正直なところ余計なお世話かな、という気も。
なおMTVX2004はパソコンの筐体を開けて基板を挿入するタイプ。よって、空きスロットがない場合や、筐体を開けての作業が嫌いな方、ノートPCを使っている方には、USBでパソコンとの接続ができる据置型の「MTU2400F」や、同じくUSB接続でき、コンパクト&リーズナブルな価格の「豆ちゅ〜2004」といった製品もラインナップされている。
少しでもパソコンでのテレビ視聴に興味があるなら、この機会に思い切って導入してみてはどうだろうか。ほんと便利ですよ。
なお、上記のテレビチューナーユニット「MTU2400F」も、このコーナーで取り上げる予定となっている。基板とUSB接続どちらが良いのか? などを、使い勝手といった面からお伝えしていきたいと思っているので、ご期待ください。
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