海津宜則/かいづよしのり www.kaizu.com
グラフィックデザイナー・イラストレーター。仕事の傍ら執筆活動やセミナー等もこなしている。東京生まれ。多摩芸術学園デザイン科卒後、デザイン会社を経てフリーとなった頃、仕事の関係で偶然知った黎明期のパソコン(FM-8)に魅了され、FM-7からパソコンに傾倒。MS-DOSに移行してからはプログラミングなどにも手を染め、フリーウェアなども発表するが、英語版のMacintosh SEと LaserWriter II-NTX に出会い、本格的にコンピューターグラフィックの世界に入り現在に至る。Windowsは2.0からのユーザーだが、本格的に仕事で使うようになったのはWindows 98の後期から。Adobe Photoshop & Illustratorの私設エパンジェリストとしても活動中。また最近は活動の場を広げ創作活動にも力を注いでいる。特に自身のサイトでは4年前から毎日1点のコラムとフォトイメージングを続けてきたが、2004年よりWebLogを活用した『海津宜則のThe Capricious Daily Work』に移行し、ラフスケッチなどのイラストも加えたデジタル・オンライン・スケッチブック的な活動を行っている。今回のミニ連載で使用しているキツネのカノープスくんの下絵も『海津宜則のThe Capricious Daily Work』の中にアップされている。

日本パブリッシング協会会員
Japan Macintosh Artist Club会員
デジタルマンガ協会会員

主な著書
海津宜則 Photoshop Graphic Technique(毎日コミュニケーション)・・・Adobe IllustratorとDimensionsによる3Dイラストレーション(ソーテック社)・・・Illustrator A to Z Super(BNN)

ImageGapより、Illustrator作品とフォトイメージングの組み合わせにという作品集としての色合いが濃い新しい形のロイアリティーフリー素材集【Principle(1)(2)】をリリース。

デザインエクスチェンジより"Power Graphics File #0001 海津宜則"という素材集シリーズ【Vol.1:Global,、Vol.2:Texture、Vol.3:Pictorial】の3種類をリリース。各製品にはTipsをチュートリアル形式で執筆した「Know-how&Tips」というhtml形式のデータを同梱。
lesson 1-1
■DV編集に初挑戦
今回ひょんな事からカノープス社のDV編集ソフトEDIUSを使う事になりました。DV編集については正直、右も左も分かりません。また、私は今までMacintosh環境で CI(コーポレート・アイデンティティー)やパッケージデザインといった分野で仕事を行い、最近はその延長上でフォトイメージング(画像合成)や Draw系イラストなどでイラストレーターとしても活動をしていますが、動くものは作ったことがありません。いや正確に言えば 3Dソフトや Flash等で簡単なものを幾つか作成していますが、 本格的というものではないので比較できる範囲ではありません。そんなわけでWindows環境でDV編集についてのオンライン連載はほとんど無謀な企画かもしれません。もっとも私はWindowsマシンも使っていますのでWindows上のオペレーション関係で困ることはほとんどありませんので、無謀は DV編集の1点だけということになります。余談ですが私がWindowsマシンを普通に仕事でも使っているということを知っていたカノープスの担当者は相当マニアックな方だと思います。
さて、どちらにしてもプロであってもまったく異なる世界ではビギナーであることに替わりはありません。ただし、その混乱状態が面白い?という事のようですので、普通に感じたこと、分からないこと、発見したこと等を数回に分けてストレートに執筆してみたいと思います。そのため質問なども一切行わず一人で黙々と格闘することに徹しました。担当者は胃の痛くなる思いでしたでしょう。ですからこの連載はメーカーのサイトで公開されているにもかかわらずノーチェックです。誤字脱字の類がある場合はご容赦ください。
■作業環境
私は現在3台のMacintosh(1台は MacOSX)と1台のWindowsを同時に利用しています。4台で3つの OSを使っているわけです。ある意味大混乱です。しかし、マウスは一切使わず全て同じタブレットを接続することで、ペン1本にて4台の処理をこなせるようにしてあります。これで混乱は最小限となります。ただし、仕事で長年培ってきた悪い癖から、MacOS同様にWindows上でも似たようにエイリアスで散らかしています。ちなみに【図01】のデスクトップの画像は自作のイラストで、ImageGapから【Principle】というタイトルのロイアリティーフリー素材として販売されている中の1枚です。
さて、肝心な使用マシンは、一般的なコンバクトシャーシータイプで、スペックは、Pentium 4, CPU 2.4GHz, RAM 1GB, HDD 80GB(空き50 GB), Windows XP Home Edition という状況で、推奨環境をかろうじてクリアといった状況です。実はコンパクトシャーシーのマシンである事を忘れていて、届いたDVStorm 3ボードが装着できずに泣く泣く返却することになってしまいました。 EDIUSだけでもノートパソコンで処理可能ということなので、とりあえず気を取り直して取りかかることにしました。
■勝手に作成してしまったSWF簡易アニメの『カノープスくん』
■私のマシンのデスクトップ・・・昔はグレー一色の地味なデスクトップでしたが、最近ド派手系に変えています。
【図01】
■オープニングダイアログ・・・いきなり何かを要求されると、やっぱり驚いてしまいます。
■とりあえず起動
リファレンスの指示に従い順当にインストールを完了し、最初に EDIUSを起動すると【図02】のようなダイアログが表示されます。
すでに色々と編集を行っていればここで既存の編集ファイルを指定して開くことができます。初めての時は【新規】または【閉じる】しか選択できませんので【新規】を選択します。すると【図03】のように【プロジェクト設定】というダイアログが表示されますが、私はここでいきなり躓いてしまいました。いくつかあるプリセットのどれを指定してよいのかさっぱり解りません。リファレンスの第1章から照らし合わせて処理を行っていますが、これは解らない人にはまったく解らない数値です。
いきなり出鼻をくじかれてしまいましたが、一番上に表記してある【4:3, 48KHz】の中の【48KHz】がオーディオ設定のレートである事が右の説明ボックスに表示されています。また、今回の連載用にお借りしたロイアリティーフリー素材集である【CREATIVECATSプロフェッショナル】のパッケージ裏面のスペツク表にあるサウンドデータにも【48KHz】と書かれていたのを見つけ、そのまま【48KHz】に設定することにしました。こんな時の素材集は下手な参考書や分厚いマニュアルよりも有能なアシスタントになります。ちなみに【図04】の設定はチンプンカンプンなので見なかったことにし、そのまま先に進むことにしました。とにかく新しいソフトは先に進むことが大切ですと自分に言い聞かせて。
【図02】
【図03】
【図04】
■新規プロジェクトの設定ダイアログ(プリセット)のキャプチャ画面・・・専門外の専門用語はやっぱり心臓に良くないです。 ■新規プロジェクトの設定ダイアログ(設定)のキャプチャ画面・・・解らないときはとりあえずデフォルトで見切り発車が一番でしょう。

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