【movie_04】
【図12】
lesson 2-2
■予測できないエフェクトの組み合わせ
【図13】

【movie_05】
エフェクトの結果、あるいは設定値の変更によるイメージの変化は、タイムラインモニター上でリアルタイムに確認出来ますので自分でポイントとなる部分、つまりエフェクトを意図的にかけたい部分で実際に確認してみるとよいでしょう。

【ブラー】エフェクトと同様にして気になるエフェクトを検証してみました。まずPhotoshopの輪郭検出と同じような結果をもたらす【線画】は【図12】の値で設定してみました。【movie_04】はその結果ですが、ビデオの後半部分のように画面のコントラストが甘くなってくると効果は半減してしまいます。しかし、ここはあくまでもイメージの確認作業なので細かいことは気にせずに先に進むことにします。前回も少しだけ振れていますが、静止画とは異なり動画の場合は細かいことを気にせずに思い切りよくガンガン処理したほうがよいでしょう。

次に【movie_03】と【movie_04】を【図13】のように単純にフェード合成してみます。【movie_05】はその処理結果です。ここで重要なのは静止画とは異なりそれぞれが動いている点です。静止画であっても特殊効果をかけると、本来の画像のエッジ部分がズレたりすることがありますが、そのズレは静止画であれば意図的な処理でない限り気が付くことはありません。ところが、動画では微妙なズレであっても逆に目立ってしまいます。しかし、それが新たなイメージとして見るものを刺激します。【movie_05】のどのあたりが目立っズレているか確認してみてください。

同様にして【エンボス】エフェクトを【図14】の値で設定して【movie_06】のイメージを得てみました。これも【movie_05】の時と同様にして【movie_03】と組み合わせて【movie_07】を作成してみました。なお、ここではエフェクトの影響率を調整するバーを逆に指定した【movie_08】も作ってみました。やはりこの方が影響がはっきりしています。
【movie_06】
【図14】

【movie_07】
【movie_08】
【図15】
【図16】
■意外に奥が深いモザイクエフェクト
【図17】
エフェクトは静止画のフイルタ同様に処理したい動画の状態により影響の強さが左右されます。同じ設定でも動画の状態(光源の位置、撮影された時間、撮影場所、映っている物)により処理結果が思わしくない場合もあります。そこで、どのような動画でも、ほぼ同じような結果が得られる強い個性のエフェクトを幾つか選んでフェードによる組み合わせを行ってみました。

■モザイクのブロックパターンの違いによる組み合わせ
実は私はPhotoshopでの画像合成でモザイク処理はほとんどと言っていいほど使ったことがありません。必要性をあまり感じていなかったからです。何かモザイクというとネガテイブなイメージがあったからかもしれません。しかし、ちょっと好奇心が手伝ってEDIUSのモザイクエフェクトを見てみると、その豊富な設定に少々カルチャーショックを受けてしまいました。めまぐるしく色彩が変化するような動画、例えば高速道路を走行する自動車のようなものを極端に荒いモザイクで処理すればそのまま動くデザイン構成的な背景として使うとも出来ます。想像力がメラメラと湧いてきました。

■モノトーン同士の組み合わせ
モノトーンのカラー化というのはさすがに全編通しての表現は辛いかもしれませんが、ポイント的に使うのであればアクセントとして面白い効果が期待できるのではないでしょうか。

■ソフトフォーカスとシャープネスの組み合わせ
シャープネスもソフトフォーカスも必修アイテムであることは静止画と同じではないでしょうか。


【movie_09】
【図18】

【movie_10】
【図19】
【movie_11】
【図20】

■ここで原稿には利用しなかったものも含めて色々とエフェクトを実験してみましたが、改めて静止画と動画の考え方に大きな違いが無いことを痛感しました。つまり、最初のハードルさえクリアしてしまえば作品作りはそれほど難しい処理はないという意味です。難しいとあきらめたら前に進めません。間違っていても、遠回りでも取り合えず何かを作ってみることが重要ではないでしょうか。

■パラメーター設定を必要とする処理の場合はまず極端な値を与えることでその影響力を画面で確認してみるとよいでしょう。スライドバーなどがある場合は極限までスライドさせてみましょう。そうすることでエフェクトの特性や効果的な使い方が自然と身につくようになります。これはDV編集に限らず、一般的な全てのグラフィックソフトに共通して言えることです。ぜひ実践してみてください。
【図21】

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